コンピュータ(パソコン)に対してセキュリティ対策ツールなど、セキュリティ対策を施している企業は多いと思います。では、普段から利用している「USBメモリ」に関してはどうでしょうか?USBメモリはまったくの無警戒なところが多いのでは?
実は、情報セキュリティにおいてUSBメモリも重要なツールの1つ。USBメモリをおろそかにしていると、社内全体でウイルス感染を引き起こすかもしれません。ちなみに、USBメモリのセキュリティ対策は、コンピュータに対してよりも簡単です。
そこで、今回はUSBメモリからできるセキュリティ対策と、3つの変更すべき設定についてご紹介しましょう。
▶︎目次
1.USBメモリからウイルス拡大!
「USBメモリにセキュリティ対策?」と疑問に思っている方も多いはず。確かに、ただ情報を記録するだけのUSBメモリは重要視されづらいです。しかし、USBメモリのセキュリティ対策を安易に考えていると、ウイルス拡大につながる危険性が。
コンピュータのセキュリティ対策は基本
情報セキュリティの基本が、コンピュータに対するセキュリティ対策ツールなどであるのは確かです。しかし、多くの対策ツールは、外部からの侵入に対して設計されたもの。USBメモリのように自ら受け入れたものにはチェックが甘くなりがちです。
USBメモリから感染することもある
USBメモリは記録媒体なだけに、ウイルス(情報)までも記録する危険性があります。コンピュータAからUSBメモリに、USBメモリからコンピュータBに感染拡大させてしまうことが。USBメモリはウイルスの「媒介」になりえる存在なのです。
2.「ウイルス対策USBメモリ」で安心
ウイルスなどからUSBメモリを守るのであれば、「ウイルス対策USBメモリ」がおすすめです。ウイルス対策を想定して設計されたUSBメモリで、従来品よりお高めですがセキュリティは強固なものに。大切な情報を守るのにも役立ちます。
ウイルス対策USBメモリとは
ウイルス対策USBメモリとは、USBメモリにウイルス対策機能を追加したもの。仮に、社内コンピュータにウイルスが存在していても、ウイルス対策USBメモリであれば感染を防げます。自分のコンピュータだけでなく、周りも守れるという訳です。
ウイルス対策USBメモリの3つの機能
ウイルス対策USBメモリには、主に3つの機能が搭載されています。
ウイルスチェック機能
USBメモリに書き込まれるすべての情報をチェックし、ウイルスを検知すると自動で情報を隔離します。コンピュータ側から侵入しようとするウイルスに対して高い効果が。USBメモリ自体の機能なので、どのような環境下にあっても機能します。
AutoRunウイルス対策機能
ウイルスにはファイルを自動コピーする仕組みが含まれいるのが一般的です。ウイルスをコピーするときに使用する、「autorun.inf」と呼ばれるファイルの異常を検知・削除する機能が。新種ウイルスであっても機能するのがポイントです。
ライトプロテクトスイッチ機能
USBメモリの後部にあるスイッチを入れると、情報の書き込みが一切できなくなるというもの。ウイルスも情報の一種なだけに、書き込み禁止状態では侵入できません。セキュリティ対策が不十分なコンピュータでも安心して閲覧できます。
3.セキュリティ対策の3つの設定
USBメモリのセキュリティ対策として「ウイルス対策USBメモリ」はとても効果的です。しかし現状、使用しているUSBメモリのほとんどがウイルス対策済みではないはずです。そこで、従来品でもできる3つのセキュリティ設定をご紹介しましょう。
パスワードポリシーの変更
USBメモリにはパスワード、入力可能回数などを設定できる機能があります。パスワードを設定することで、第三者から不正アクセスされるリスクを減らすことが。また、情報漏洩防止に、時限式の初期化(自動)の設定も可能です。
ロック解除(初期化)
本来、USBメモリはパスワード間違いなどでロックされると、初期化でしかロック解除できません。しかし、あらかじめロック解除の条件を設定しておくことで、何らかの理由によりUSBメモリがロックされたとしても内部情報の保護ができます。
読み出し専用化
USBメモリには「読み出し専用」にする設定が。他人とUSBメモリのやり取りをするとして、読み出し専用にしておくとウイルス感染の危険性はまずありません。また、特定のコンピュータでしか編集できないよう設定変更できるものもあります。
4.まとめ
セキュリティ対策と聞くと、どうしてもコンピュータに対してをイメージすると思います。セキュリティ対策ツールをコンピュータに導入するのは、あくまでセキュリティ対策の基本。さらに、「USBメモリ」にもセキュリティ対策を施すことが大切です。
今後、USBメモリを買い換えるのなら「ウイルス対策USBメモリ」がおすすめ。ウイルス対策機能を搭載したUSBメモリなだけに、特に設定しなくてもセキュリティ対策として機能します。もちろん、従来品のUSBメモリでも対策は可能です。
ぜひ、紹介したUSBメモリのセキュリティ対策を参考にし、現状が不十分であれば対策を検討してみてください。